Atelier/Poétique

フランス現代詩研究会

フランス現代詩研究会

ルネ・ギ・カドゥを読む

【ワークショップ(読書会)】

報告

今回の読書会では、カドゥの以下の二篇の詩を対象としました。

  • 対象詩:
    1. « Glace rompue »(『砕けた氷(鏡・ガラス)』1939 年、『光年(Années-lumière)』所収)
    2. « Art poétique »(『詩法』1947–1948 年、『悪魔とその列車(Le diable et son train)』所収)

この他、ピエール・ルヴェルディの初期の影響や、マックス・ジャコブとの文通を経て自然や生をうたう独自の作風へと至ったカドゥの詩的展開を確認しました。

テクストの読解においては、熟語 « rompre the glace »(緊張が溶ける、親しみが生まれる)の意味や、« bourdon » という語の解釈、« 北極星 » にまつわる箇所の理解、意味のつかめない表現の削除検討など、具体的な言葉の解釈について議論が行われました。


ルネ・ギ・カドゥ(René Guy Cadou)について

略歴

1920 年、ブルターニュのサント=レーヌ=ド=ブルターニュ生まれ。両親は公立学校の教師で、1910 年 8 月 1 日に結婚。

1936 年初め、ナントで書店を営むミシェル・マノル(後のロシュフォール派のメンバー)と出会い、文学に興味を持つナントの人々と交流した。1940 年、1941 年には、薬剤師ジャン・ブイエによる「エコール・ド・ロシュフォール(ロシュフォール派)」に参加。シュルレアリスムの流れにも与さず、ヴィシー政権の文学流派にも抗する若手詩人の集まりとして文学史上は位置づけられるが、カドゥ自身はいつも「単なる遊び場」(« tout juste une cour de récréation ») と答えていたとのこと。この流派に参加した詩人としては、Guillevic, Jean Follain, Pierre Garnier, Maurice Fombeure などが有名。

初期の作風はピエール・ルヴェルディの影響が強かったものの、マックス・ジャコブと文通を続ける中で、自然や生をうたう独自の作風を持つようになった。1951 年 3 月 20 日、ルイスフェールの自宅で癌により逝去(30 歳没)。


Citation :
森田俊吾「ルネ・ギ・カドゥを読む」、『フランス現代詩読書会』、フランス現代詩研究会、第66号、2023-12-30、URL:https://poetique.github.io/2023-12-30-cadou/