ジャン・カスーを読む

フランス現代詩研究会 2022 年 4 月例会

• 日時：2022 年 4 月 24 日（日本時間 20:00-22:00／フランス時間 13:00-15:00）
• 場所：日本／フランス（オンライン）

【ワークショップ（読書会）】

• 発表者：伊藤琢麻

• 対象詩：

  • Jean Cassou, 33 Sonnets composés au secret

• 参考資料（課題詩・翻訳）

• 発表レジュメ（PDF でダウンロードされます）

今回発表する詩人、ジャン・カスーの活動は文学、政治、学術と多岐にわたります。ひょっとすると、みなさまのご関心がある詩人・作家ともどこかで接点があるかもしれません。

まず、Pour la poésie (1935) といった詩論や、 Les Lettres Nouvelles、Mercure de France、Europe といった多数の雑誌との関わりが有名です。またレジスタンス活動や、共産党との関係も知られています。さらにフランス語・スペイン語のバイリンガルで、スペインの「98 年世代」（たとえば、ウナムーノやマチャード）をフランスに紹介した人物でもありました。

課題詩の「密室のなかでつくられたソネット」は 33 篇からなり、1941 年にヴィシー政権下の警察に逮捕されてなお、詩を書き続けたカスーの作品です。1944 年に深夜叢書から地下出版されました。33 篇すべてを読むことは時間的に難しいので、 I, XIX, XXI, XXIV, XXXIII の五篇を中心に読めればと考えております。日本語では、レジスタンス文学アンソロジー『祖国は日夜つくられる』の第一巻で数篇読めるようです。