Atelier/Poétique

フランス現代詩研究会

フランス現代詩研究会

レイアウト Mise en pages

詩的テクストには、語の意味的なレベルとは別に、視覚的なレベルでいかに言葉を配列するのか、すなわちレイアウトするのかが問題となる。ステファヌ・マラルメの『賽の⼀振り』が、その後の視覚詩ジャンルに⼤きな影響を与えたことは、広く認められていることである。T・ロジェは、『賽の⼀振り』が後世の視覚詩ジャンルに影響を与えたとされる要素を7 つに類型化(⾒開き、組版の多様性、対位法的同時話法性、表意⽂字的同時話法性、空⽩化と分割化、テクスト-⾳楽作品、叙事-叙情的または宇宙論的-哲学的⽅向) し、そこにクローデルやアポリネール、ビュトールといった詩⼈の作品を割り当てることで、その影響⼒の強さを⽰した。 ⽇本の詩⼈・美術批評家である瀧⼝修造の制作においても、その影響は確認できる。

Thierry Roger, « Sur le genre du Coup de dés », Poétique, n°160 2009/4.
(山腰亮介)
2018